消防から転職する前に取得しておきたかった資格・スキル5選
はじめに
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転職してから振り返ってみると、私の消防士時代は今よりも可処分時間が多かったと思います。
現職の方々の名誉のためにも断っておきますが、「消防はヒマだった」と言うつもりはありません。
部署や係によって業務量の差はあるものの、出動がなくとも日常業務は当然あるわけです。
さらに出動があれば、現場活動だけでなく帰署後の事務作業も追加されます。
非番・公休の日でも、いつ招集がかかるかわかりません。精神的に100%リラックスした状態というのはほとんどなかったと思います。
そうはいっても、出動さえなければ他の職種よりも自由な時間の総量は多かったと思うのです。
くどいですが「出動さえなければ」の話ですよ。
僕は消防から民間企業に転職したことを全く後悔していませんが、「自由な時間をもっと自己投資に費やせばよかった」という反省は大いにあります。
当然ながら転職先では新人になるわけですので、新しい仕事を覚えるので精いっぱいです。
はじめのうちは、余暇の時間も業務のための勉強に費やす必要が出てきます。
そうなることを見越して、取得したい資格や勉強したいことがあるなら転職前に進めておいたほうが賢明です。
そこで今回は、私が消防から転職する前に取得しておきたかった資格・スキル5選をご紹介します。
ただしこれらは「この資格がないせいで苦労した」「転職してから必要になって困った」といった類のものではありません。
目の前の仕事のためというより、もっと自分の可能性を広げるために勉強しておきたかったという意味合いです。
「重要性は高いが緊急性は低い」ものですね。
ここに来てくださったあなたは、きっと怠惰な日常を送るよりも自分を高めることに喜びを感じるタイプの方だと思います。
今回ご紹介するものは、いずれも長期的な視点で見れば必ず役に立つものばかりです。
この記事を書いた人
熊井クララ
1987年生まれ、地方在住。私立大学の文学部を卒業後、地元の消防本部にて11年間勤務。現場活動や通信指令センターでの経験を積み、ITベンチャーや個人営業へ転職。消防士時代の経験を生かし、特に公務員から民間への転職に関する知見を提供しています。
目次
1. ITパスポート
ITリテラシーはどの業種でも必須のスキル
消防から最初に転職したのがIT企業の営業職でした。そこの上司から取得を勧められたのがITパスポートです。
ITパスポートは、現代のあらゆる職業で必要とされるITリテラシーを学べる国家資格です。情報システム、ネットワーク、セキュリティなどの基礎知識が習得でき、特にIT企業での業務効率化に役立ちます。
この資格も転職の応募先を増やすほどの力はありませんが、転職前に持っていれば「業界未経験でも最低限のIT知識はある」という目安にはなるので面接で多少のプラスにはなっただろうと思います。
消防職員に対して「IT知識ありそう」というイメージを持っている人は少ないでしょうからね。
そこまでの難易度ではない(合格率6割ほど)ので、参考書を1冊買えば独学でも合格はしやすい資格です。
いまやITの知識は非IT企業でも一定の水準が求められます。
かといって忙しい中でわざわざ取得するほど優先度の高い資格とは言いにくいので、受けるのであれば転職前の方がオススメです。
参考データ: IPA ITパスポート試験
2. ファイナンシャルプランナー(FP)3級
IT知識と同様、お金まわりの知識も今後の社会人には重要になってきます。
そこでオススメするのがFP3級です。これも取得する緊急性の高い資格ではありませんが、だからこそ時間をコントロールしやすい転職前に取得するべきだったと感じます。
僕はITから冠婚葬祭系の個人営業に転職したのですが、FP3級はそのときに会社の方針で勧められ取得しました。
FP3級は今回の記事で紹介する中では最も難易度は低いです。
合格率は8割ほどと言われており、一切勉強しなくても合格する人も中にはいるようです。
僕はそれを鵜呑みにして勉強せず受検したところ、わずかに合格点に届きませんでした。
2回目はさすがに勉強したので無事に合格したのですが、早めに3級をとって2級を目指したかったです。
2級であればスペシャリトとまではいかないものの「ちゃんと勉強したんだな」という印象を持たれやすいです。
「3級が簡単なら最初から2級を受ければいいのでは?」と思う人もいるでしょうが(私もそうでした)、3級を所持していないと2級を受けることはできません。
そういう意味でも、早々に3級をとっておくのがオススメです。
参考データ: 日本FP協会
3. 簿記3級
簿記3級も、私が転職前に取得しておきたかったと思っている資格です。
転職を考え始めた当初は業界や職種を絞っていなかったため、どんな分野でも役に立ちそうだと思って簿記3級の参考書だけは購入しました。
同じ3級とはいっても前項のFP3級より難易度は高く、合格率は4,5割程度と言われています。
もちろん消防の仕事に簿記は必須ではないですが、予算案の作成や執行といった業務には役立てられたのではないかと思います。
しかしながら私は数字や計算に苦手意識が強くあり、勉強に身が入らず挫折してしまいました。
そのまま転職し、優先順位が上がってこず未だに簿記の勉強はできていないままです。
今後もし独立を考えるようになったら簿記の勉強を再開したいと考えています。
いずれにせよ勉強を始めるなら早いに越したことはないですし、時間のある転職前にやっておくべきだったと反省しています。
参考データ: 日本商工会議所 簿記
4. 英会話および英語系資格
具体的な資格名ではないのですが、英語系の資格も学んでおきたかったと思うことがあります。
こちらも例にもれず、持っていないことで消防士時代に苦労したエピソードがあるわけではありません。
しいて言えば、指令センター勤務時代に日本語の話せない外国人からの119通報を受けたときくらいでしょうか。
しかしながら英語は話せた方が将来の可能性を広げる上で有利なのは間違いないでしょう。
英語を実際に話すわけではなくとも、英語系の資格を持っていると転職時の採用担当者の印象に影響します。
その人の学習意欲や教養を測る上でも少なからずプラスになるので、勉強しておいて損することはありません。
参考データ: TOEIC公式サイト
5. 防災士
消防士長以上なら無試験で取得可能
防災士の資格は、消防や警察に勤めている一定以上の階級の方であれば申請(有料)すれば取得できます。
消防の場合は消防士長以上なら試験が免除、消防士・副士長の方でも一部が免除されます。
防災士の資格があっても転職に有利ということは基本的にありませんが、履歴書などの資格欄に書けるものが少ない人は取得してもいいと思います。
消防士長であったことを確認できる書類があれば私も申請できるのですが、書類が手元に残っていないので取得できずにいます。
一般の人が取得しようとすると時間も費用も結構かかるものですので、消防職員ならではの特権を使うのがオススメです。
参考データ: 日本防災士機構
まとめ
転職すると、当然ながら新しい仕事を覚えることで精いっぱいになってしまいます。
職種や業界によっては特定の資格取得を求められる場合もあるでしょう。
そんななかで、今回ご紹介したような「重要だけど緊急性の低い資格・スキル」は改めて時間をとってまで勉強するのは難しくなります。
緊急性が低いからこそ、まだ自分のペースで動きやすい在職中に、こういった勉強をしておきましょう。
今回ご紹介した「ITパスポート」「FP3級」「簿記3級」「英会話・英語系資格」「防災士」は、長期的な視野で見て役に立つ資格であり、自己投資として学んでおくべきです。
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